本物のセラピスト、そして人間的な包容力

まずはセラピストと息子の信頼関係が生まれた。
そこから治療は始まる。
セラピストに信頼がないと治療以前の問題ということになる。
だから何をやってもダメだ。
いままでは、どのカウンセラーも専門家も、絶対息子の心を開いた人はいなかった。
私が感じた先生の器量はやっぱり本物だった。
この人に任せておけば間違いない、と意を強くした。
まだまだ 息子と私たちは大きな隔たりがあったが。
妹も先生のいる時間に帰ってきた。
さっそく先生と妹もうち解けた。
人の心奥深くに踏み込んでいける先生の特質に驚いた。
人間力が相当ある証拠だろう。
いままでのカウンセラーやセラピスト、専門家といった人たちが低レベルに見えた。
失礼だが、妻自身がかかっていたカウンセラーの方とも力の差が歴然だった。
妻も言っていたが、だからこそツテをたどって、推薦してくれたのだろう。
また先生と息子は二人だけで色々と話し合ったらしい。
その時何を話していたかわからないが、長い時間かかっていたということは積もる話もあっただろう。
また先生が息子の問題を洗いだしていたと言うことだろう。
終電もなくなり、先生は近くのビジネスホテルに泊まった(当然だが宿泊費は無理矢理私たちが払った)
忙しいのに、そこまでやってくれて私も妻も涙が出そうだった。
とても温かいハートを持った人だった。
妻と二人でそのあとも夜遅くまで、先生について話し合っていた。
何とかなるかもしれない。
いや、必ず何とかなる。
不登校の問題以降、はじめて我が家に希望が芽生えた。
それがなんとも心地よい。

次へ

01.私の長男が登校拒否児に
02.塾・児童相談所・カウンセリングをやらせる
03.子育て、しつけの方針転換を強いられる
04.学校生活と社会生活からはじかれる
05.息子の甘えと私たちの甘さ
06.非社会生活とダメ人間になっていくことの怖さ
07.子供が生きる屍となっていく
08.妻が深刻なノイローゼ(うつ状態)に
09.ひきこもり・ニート・ダメ人間へ一直線
10.薬物療法によるだるさ・眠気・一日中寝ているように
11.ついに部屋から一歩も出なくなる。完全な引きこもり
12.「死ね!」「消えろ!」 家族全員がノイローゼへ
13.無理矢理ひきこもる部屋に突入ス
14.不登校・引きこもりが解決しないことへの脱力感
15.とあるきっかけから…あるセラピストへ
16.一筋の希望から大きな大きな希望へ
17.本物のセラピスト、そして人間的な包容力
18.不登校、ひきこもりにうれしい驚きとすごい効果
19.息子がやる気になる・岩波先生への感謝と感激
20.不登校脱出へただ一つ言えること

不登校・引きこもりと家庭崩壊の危機と克服体験談(ホームへ) 

inserted by FC2 system